こんなアプリAIを作ってみました。
その名も「どっちが強い?専門家の予想は?」
これは何かというと、「戦うことのない2者がもし戦ったら?」という永遠の議論を、AIが合理的に予想してくれるというもの。
たとえば、
「貞子とドラえもん、どっちが強い?」
「ケンシロウとラオウが組んで米軍と戦ったら?」
「エイリアン vs クレヨンしんちゃん」
こういった「あり得ない対決」をAIが実況中継してくれます。

私が最初に入れてみたのは、「織田信長 vs マイケル・ジャクソン」。
すると、AIは真面目に考え始めました。
まずは両者の特徴を整理し、時代背景や特性を踏まえて、何と3ラウンド制の格闘戦として実況中継を始めたのです。
第1ラウンドは織田信長の武士としての訓練が活き、マイケルのダンスの動きをいなして優位に。
第2ラウンドはマイケルが音楽とライトショーで信長を混乱させて巻き返し。
最終ラウンドは…
(ネタバレは避けますが、AIの分析とストーリー展開の論理性には驚かされました)
冗談のようなムチャぶりにも、AIは真摯に向きあってくれました。
そして次のような思考プロセスを展開しました。
- 前提条件の明確化:「どういう環境で戦うのか」「ルールは何か」を定義
- 両者の特性分析:それぞれの強み・弱みを客観的に整理
- 複数シナリオの検討:単純な力比べではなく、状況別の可能性を考慮
- 確率的思考:「必ず〇〇が勝つ」ではなく、変数による結果の変化を提示
▽
このような「あり得ない対決」という遊びの中にも、ビジネスに活かせる思考のヒントを見出せるようです。
<前提条件を明確にする習慣>
「もし〇〇だったら?」という質問をする前に、その「〇〇」の条件を明確にすること。AIは自ら「戦いの場所はどこか」「何を使って戦えるのか」などの条件設定をしていました。
ビジネスでも「もし値上げしたら?」と漠然と考えるのではなく「いつ・どの商品を・どのくらい・どんな告知方法で」と具体化することで、より現実的な検討ができます。
<両者の特性を客観的に見る視点>
AIは貞子もドラえもんも同じ目線で分析します。
自分の好みや先入観で「こっちが強い」と決めつけません。
ビジネスでも「うちの強み」「競合の弱み」を客観的に評価する姿勢が大切です。
自社を過大評価したり、競合を過小評価したりする偏りがないか、定期的にチェックしましょう。
<複数シナリオを想定する習慣>
AIは単に「〇〇が勝つ」とは言わず、状況に応じた複数の展開を提示します。
ビジネス戦略でも「Plan B」「最悪のケース」を想定しておくことで、いざというときの対応力が変わってきます。
<確率思考を取り入れる>
AIは「100%こうなる」とは断言せず、可能性のバランスで表現します。
ビジネスでも「必ず成功する」という思い込みよりも「70%の確率で成功、30%の確率で失敗」という確率的思考の方が、リスク管理につながります。

この「どっちが強い?」AIは、純粋に遊びたくて作ったもの。
ですが、これを無理やり使って、ビジネス思考のトレーニングにできないこともありません。
たとえば「自分のビジネス vs 最大の競合」という対決図式で分析してもらい、その思考プロセスを観察する。
あるいは「現在の自分 vs 5年後になりたい自分」の対決を想定して、何が必要かを整理してみる…などでしょうか。
AIとの遊びの中にも、それなりの気づきがあるものです。
ぜひ試してみてください。
ChatGPT教室をやっていると
「AIとの対話って、こんなに面白かったんですね」
という声をいただくことが多いのですが、まさにその通り。
AIを面白がる気持ちこそが、AIとの良い関係を築く第一歩だと思っています。
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