本人に聞けばいいじゃんじゃない?

「それ、本人に直接聞いてみればいいんじゃないの」

ということって、ままありますよね。

 

似たようなことがAIにも当てはまります。

今回は「それ、AIに聞けばいいんじゃない?」について、考えてみたいと思います。

こんな声をよく耳にします。

 

「プロンプトが書けない」

「AIを上手く使いたいけど、どうすれば良いのだろう」

「プロンプトの本を読んだけど、応用しにくい」

 

これ対してお勧めするのが「AIのことはAIに聞いてみよう」というアプローチです。

 

「この料理の食べ方を知りたい」とき、誰に質問するのがよいでしょうか。

まずは、作った料理人さんですよね。

誰よりも熟知している本人に、まずは教わるべきです。

 

同様に、プロンプトの書き方が分からなければ、AIに相談。

AIは何の照れも躊躇もなく、「自分自身をどう扱えばよいか」を教えてくれます。

たとえば、「あなたにどんな質問をすれば、最も詳細で役立つ回答が得られますか?」と尋ねるだけで、AIは自身の能力を最大限に引き出す質問の仕方を教えてくれます。

 

 

ChatGPT教室では、この「AIに尋ねる」という姿勢を積極的に取り入れています。

 

受講者の方々は最初、こう反応されます。

 

「AIのことをAIに聞くなんて、目から鱗です」

「AIの使い方をAIに教わるなんて面白いですね」

 

まあ確かに、パソコンのことをパソコンに聞いても教えてもらえませんし、料理のしかたを食材に質問しても答えは返ってきません。

当の本人に聞く、という発想は、案外と浮かびにくいのかもしれません。

 

 

具体的にどんなことをAIに聞けばよいのでしょうか。

いくつか実践例をご紹介します。

 

プロンプトの改善点を聞く

 

「このプロンプトをもっと効果的にするにはどうすればいいですか?」と、自分が考えたプロンプトをAIに見せて改善点を教えてもらいましょう。

たとえば、ブログ記事の作成を依頼するプロンプトを示せば、AIはそれを分析し、「ターゲット読者を明確にする」「具体的な単語数や構成を指定する」などのアドバイスをくれるでしょう。

 

目的に最適なプロンプトを聞く

 

「会議の議事録を要約するための最適なプロンプトを教えてください」など、具体的な用途についてAIに尋ねることで、そのタスクに特化したプロンプトを提案してもらえます。

 

思考プロセスを説明してもらう

 

「あなたはどのようにして私の質問を理解し、回答を形成していますか?」と尋ねると、AIは情報処理の流れや、どのような要素に注目しているかを説明してくれます。

「思考プロセス」を理解することで、より効果的なプロンプトが作れるようになります。

 

複雑なプロンプトの構築方法を教えてもらう

 

「対話を通じてだんだんと詳細を詰めていくプロンプトの書き方を教えてください」と尋ねれば、AIはプロンプトの構造化や、複数回のやり取りを通じて質を高めていく方法を提案してくれます。

AIコンサル工房が大切にしている「文系視点でのAI活用」において、この「AIのことはAIに聞く」アプローチは非常に相性が良いと感じています。

なぜなら、テクニカルな知識がなくても、会話を通じて理解が深まるからです。

 

スモールビジネスのオーナーの方々にとって、「AIのことはAIに聞く」は極めて実践的なアプローチです。

難解なマニュアルを読み解く時間はないけれど、AIとの会話なら自然に行えます。

 

もちろん、AIが提案するプロンプトが常に最適とは限りません。

AIが自己評価する際にバイアスが生じる可能性もあります。

 

したがって、AIからの情報を鵜呑みにしない姿勢も重要ですね。

「AIに聞く」という行為を通じて、人間である私たちが学び、判断力を養っていくことが大切なのではないでしょうか。

 

繰り返しになりますが、ChatGPT教室でも、この「AIのことはAIに聞く」を大切にしています。

講師に教わるより、AIに尋ねる方がよい、と言いたいくらいです。

AIに自在に質問する癖がつけば、質問の仕方も洗練されていくはず。

 

教室では、ときどき、「自分の事業内容をAIに説明し、その事業特有のプロンプトを作ってもらう」という演習を行います。

すると、AIは対象事業の専門知識を踏まえたプロンプトを提案してくれます。

これは、既存のプロンプト集では得られない、あなただけのオーダーメイドのプロンプト知識となります。

 

 

「AIのことはAIに聞く」というアプローチは、単なるテクニックではありません。

AIとの対話を通じて、互いに学び合う関係を構築することでもあります。

 

AIコンサル工房では、これからも「ちょうどよいAI」の実現に向けて、人とAIが歩み寄る方法を探求していきます。

あなたも、ぜひAIに問いかけてください。

そこから始まる対話が、新たな知恵を生み出すきっかけとなるでしょう。